今週、4月第5週(25~29日)は29日の金曜日が「昭和の日」で祝日休場なので4日間の取引。4月最終週で来週は5月。28日は政府発表の経済指標が多いが、この日で4月の取引が終了し、楽しいゴールデンウィーク入り。来週の取引は5月2日と6日の2日間だけで、まさに連休モード。それを前に26~27日にFOMC、27~28日に日銀会合があり、今週は日米の中央銀行イベントウィークになる。
世界の主要株式市場は、25日にオーストラリア、ニュージーランド、27日に南アフリカが休場する。
国内の経済指標、イベントは、もちろん27~28日の日銀会合が最も重要。追加緩和を行うという見方が有力だが、やるとしたらマイナス金利幅の拡大か? 観測報道があった金融機関向け貸出へのマイナス金利の適用か? それともETF買入枠など量的緩和の拡大か? 28日は月末の金曜日恒例の政府発表の経済指標ラッシュが、29日が祝日なので木曜日に繰り上がる。
25日には3月の企業向けサービス価格指数、気象庁の3ヵ月予報、27日には2月の全産業活動指数が、それぞれ発表される。27~28日に日銀の金融政策決定会合が開かれる。28日正午すぎに結果が発表され、大引け後に黒田総裁が記者会見を行う予定。日銀の「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」が発表される。
28日には3月の失業率、有効求人倍率、家計調査(二人以上世帯実質消費支出など)、3月全国、4月東京都区部の消費者物価指数(CPI)、3月の商業動態統計(小売業販売額など)、鉱工業生産指数速報値が、それぞれ発表される。
主要銘柄の決算は、3月期決算銘柄の本決算発表の前半のピーク。後半のピークはゴールデンウィーク明けの5月9~13日の週。
25日はJSR、日立化成、オービック、日本電産、OBC、コクヨ、アマノ、メルコ、キヤノン電子、信越ポリマー、キヤノン・マーケティング・ジャパン、カブドットコム証券、センチュリー21、日立国際電気など。
26日はエムスリー、コカコーラウエスト、信越化学、JFEHD、小糸製作所、シマノ、キヤノン、東京エレクトロン、東北電力、コメリ、GMOクリック証券、積水樹脂、四国化学、日本トリム、不二家、日本車輌、東陽テク、岩井コスモHD、だいこう、ソフトバンクテクノロジー、東京エレクトロンデバイス、バリューコマース、トーメンデバイス、小野測器など。
27日は山崎製パン、キッコーマン、コロプラ、協和発酵キリン、積水化学、野村総合研究所、花王、オリエンタルランド、富士フイルムHD、日立金属、コマツ、日立建機、マキタ、オムロン、アルプス電気、キーエンス、スタンレー電気、ファナック、京セラ、川崎重工、日野自動車、三菱自動車、マツダ、ダイハツ工業、任天堂、日立ハイテク、野村HD、JR東日本、JR東海、JR西日本、中国電力、北陸電力、大阪ガスなど。
28日は大東建託、アサヒGHD、キリンHD、ヒューリック、MonotaRO、スタートトゥデイ、トヨタ紡織、野村不動産HD、ガンホー、ヤフー、コーセー、TOTO、日本ガイシ、新日鐵住金、神戸製鋼、豊田自動織機、ナブテスコ、栗田工業、ジェイテクト、三菱電機、NEC、富士通、セイコーエプソン、パナソニック、ソニー、TDK、デンソー、村田製作所、日東電工、アイシン精機、ホンダ、リコー、ヤマハ、豊田通商、日立キャピタル、大和証券G、JPX、東武鉄道、相鉄HD、小田急、京王、京阪HD、ヤマトHD、日本郵船、商船三井、JAL、ANA、NTTドコモ、東京電力、中部電力、関西電力、Jパワー、東京ガス、東邦ガス、SCSKなど。
今週の新規IPOはない。今のところ5月もIPOの予定はなく、間隔があく。
海外の経済指標、イベントは26~27日のFOMC以外に、25日のアメリカの新築住宅販売件数、26日のCB消費者信頼感指数、28日の1~3月期GDPも重要になる。
25日にはドイツの4月のIFO景況感指数、アメリカの3月の新築住宅販売件数が、それぞれ発表される。4月25日から5月4日まで「北京モーターショー」が開催される。
26日には韓国の1~3月期のGDP、アメリカの3月の耐久財受注、2月のS&Pケース・シラー住宅価格指数、4月のCB消費者信頼感指数が、それぞれ発表される。26~27日にFOMC(連邦準備制度理事会)が開かれる。今回はイエレン議長の記者会見はない。利上げはなく、6月開催のFOMCに先送りされるという見方が有力だ。
27日には英国の1~3月期のGDP、アメリカの3月の中古住宅販売仮契約、28日にはアメリカの1~3月期のGDPが、それぞれ発表される。27日にブラジル、28日にニュージーランドが政策金利を発表する。29日にはユーロ圏の3月の失業率、1~3月期のGDP、アメリカの3月の個人所得、個人支出、メキシコの1~3月期のGDP、アメリカの4月のシカゴ購買部協会景気指数が、それぞれ発表される。
アメリカの主要企業の決算発表は1~3月期の発表のピークが続き、通信、IT、ネット系の企業が多い。アップルは延期になった。29日には冬場、原油先物価格と株価が連動してNYダウの足をさんざん引っ張ったエネルギー大手の決算が発表される。
25日はハリバートン、26日は3M、コーチ、コーニング、P&G、フリーポート・マクモラン、AT&T、イーベイ、27日はユナイテッド・テクノロジーズ、ボーイング、テキサス・インスツルメンツ、マリオット、ペイパル・ホールディングス、サンディスク、フェイスブック、28日はフォード、UPS、マスターカード、ダウ・ケミカル、ギリアド・サイエンシズ、リンクトイン、アマゾンドットコム、29日はシーゲイト・テクノロジー、シェブロン、エクソンモービルが発表する予定になっている。
前週末22日の終値は17572.49円だった。そのテクニカル・ポジションを確認すると、移動平均は200日線だけが18290円とはるか上空の大気圏外にあり、他は下にある。上から順に16998円の5日線、16702円の75日線、16586円の25日線。75日線が下がって25日線は下から75日線に接近しており、「ゴールデンクロス」が近い。
日足一目均衡表の「雲」は22日時点では16485~16908円にあり、ローソク足は21日、完全に上に飛び出して「雲抜け」した。それは12月18日以来、約4ヵ月ぶりの出来事だった。22日終値は雲の上限より664円上空にある。
今週の雲は、上限は25日の16667円から26日に16697円に一段上がり、下限は25日の16580円から26日の16518円、28日の16420円へ徐々に下がっていくが、25日と26日の間で「ねじれ」を起こす。雲のねじれは変化日だとよく言われ、ローソク足がその下にあれば上に抜けるチャンスだが、その上にあれば雲のクッションが効かず、その下にストンと落ちやすい危険日になる。25日に雲の上にあれば要注意だ。なお、この雲の「ねじれ」は4月25~26日の1回目の後、5月12~13日、5月20~21日にも2回起こり、この春は雲の「3回ひねり」の妙技が見られる。五輪直前に弾みがつきそうな高難度。
ボリンジャーバンドでは、22日終値は25日線+1σの17142円と+2σの17698円の間の上寄りにある。-1σは16030円で、日足一目均衡表の雲の下にある。「上値限定、下値は落ちやすい」というポジションにある。
オシレーター系指標は、22日後場のブルームバークの日銀追加緩和観測報道を受けた急騰、4日続伸によって「買われすぎ」シグナルが一気に3個点灯した。+5.6%で買われすぎ基準の+4%(+5%)をオーバーした25日移動平均乖離率、96.1で買われすぎ基準の70をオーバーしたストキャスティクス(9日Fast/%D)、+89.5で買われすぎ基準の+50をオーバーしたRCI(順位相関指数)である。それ以外も、RSI(相対力指数)は69.7で買われすぎ基準の70にほとんど接近し、9勝3敗で75.0%まで上昇したサイコロジカルラインは買われすぎ基準の線上。66.9のボリュームレシオも買われすぎ基準に近い。買われすぎ基準がまだ遠いのは108.7の25日騰落レシオぐらい。こんなオシレーター系指標では今週、反動の下落が怖い。
需給データは、15日時点では信用買い残が8日時点から1097億円減少して2兆5815億円で、2週連続マイナス。信用倍率(貸借倍率)も4.65から3.88に大きく低下した。3ポイント台は3月4日時点以来で、その前は昨年6月26日時点までさかのぼる。裁定買い残は増加に転じ534億円増の1兆8651億円だが、それでも2兆円以下のオーダー。信用評価損益率はマイナス10.54で、8日時点のマイナス14.37%から大幅減だった。