自民党の谷垣禎一幹事長は26日の与野党幹事長書記局長会談後のぶら下がりで「TPP関連法案について今国会で結論を得るのは断念したことを伝えた」とした。
谷垣幹事長は「TPPの審議は野党の協力もあり一定程度進んでいたけれども、今国会中に結論を得るというのはいささか時間的にも厳しくなっている。次期国会での協力をお願いしたい」旨を伝えたとした。また「審議時間も十分できていない中で強行するようなことは控えなければならない」と見送りを決めた理由を示した。また「今後の審議で審議の在り方も工夫できるところは工夫したい」と野党の求めに配慮していく姿勢を見せた。
また、谷垣幹事長は「熊本地震に対して、政府では補正予算を組む決断をした。5月13日に補正予算案を閣議決定し、国会に提出する予定をしているので、震災復興に関するものなので速やかな審議をお願いしたい。そして成立についても協力をお願いしたい」と野党側に協力を要請した旨語った。野党各党からは「協力することに、やぶさかではない」との意向が示されたとし「大変ありがたいことだ」と語った。
一方、民進党の枝野幸男幹事長は「TPP関連議案はいったん廃案にして仕切り直しをするのが筋」と求めたこと。「秋の臨時国会で審議なら、西川公也衆院TPP特別委員会委員長の著作物問題、法案をまとめて1本にしている問題、甘利明前TPP担当大臣が国会で説明することについて、(政府・与党は)対応を準備してほしい」旨を求めたことを記者会見で語った。
震災対応での補正予算については「使い道を確定できないので『予備費』で計上するなら、定期的に野党の意見を聞く場をつくってほしいと要請した」と予算成立後の予備費の使途で、震災復興への野党の意見が反映される機会を持つように要請した。(編集担当:森高龍二)