日産自と三菱自締結「経済・雇用に期待」菅長官

2016年05月13日 07:47

 菅義偉官房長官は12日午後の記者会見で日産自動車が三菱自動車の発行済み株式の34%を取得するなどを内容とした戦略的アライアンスに関する覚書締結についての受け止めを記者団に聞かれ「今般起こった三菱自動車による燃費データ不正の再発防止にしっかりした態勢の構築と自動車産業の競争力強化や地域経済・雇用への貢献などをはじめとして、最大限の効果をあげることができるように期待したい」と期待を語った。

 記者団から、三菱自動車が日産自動車の傘下に入ることになるが、それで再生が図れることになるのかと聞かれ「不正の再発防止にしっかりとした態勢を構築すること、それが再生へスタートすることになる」とした。

 また菅官房長官は「日本の自動車産業は世界シェアの約3割を持っており、国内では関連企業を加えると約1割の雇用を占めている。まさに世界に誇る基幹産業といえる」としたうえで「競争力が強化され、経済、雇用に期待が持てると思っている」と語った。

 今回、両社は購買、車両プラットフォームの共用、新技術の開発分担、生産拠点の共用、成長市場を含む複数の面で協力することでも合意した。(編集担当:森高龍二)