緩やかな回復基調が続いている 政府の景気判断

2016年05月24日 09:47

 政府は23日開いた月例経済報告等に関する関係閣僚会議で、5月の月例経済について「現状、景気は、このところ弱さもみられるが、緩やかな回復基調が続いている。消費者物価は、緩やかに上昇している」と緩やかな回復基調は続いているとした。

 先行きについては「雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復に向かうことが期待される」とした。

 いっぽうで「海外経済に弱さがみられている」として「中国を始めとするアジア新興国や資源国等の景気が下振れし、我が国の景気が下押しされるリスクがある」とみている。

 せいふは「海外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある」とし「熊本地震が経済に与える影響にも十分留意する必要がある」と慎重に海外経済の動向や熊本地震の影響についても留意が必要とした。

 政府は「平成27年度補正予算を迅速かつ着実に実施するとともに、平成28年度予算について、できる限り上半期に前倒実施する。また今月成立した補正予算等を活用し、熊本地震被災者の生活支援等に万全を期すとともに、地域経済の早期回復、産業復旧に取り組む」としている。

 政府は「好調な企業収益を投資の増加や賃上げ・雇用環境の更なる改善等につなげ、地域や中小・小規模事業者も含めた経済の好循環の更なる拡大を実現する」とした。景気動向に大きなウエイトを占める個人消費は「消費者マインドに足踏みがみられ、おおむね横ばい」状態としている。(編集担当:森高龍二)