中国の動きに冷静な対応続ける 防衛大臣

2016年06月10日 07:06

 中谷元防衛大臣は9日、中国海軍艦艇が尖閣諸島周辺の接続水域に初めて入ったうえ、尖閣諸島は固有の(中国)領土とし、「合理的かつ合法であり、他の国がとやかく言う権利はない」旨発信していることに対する受け止めを記者団に聞かれ「緊張感を一方的に高める行動で、非常に深刻」と懸念を示した。

 中谷防衛大臣は「政府として中国に対し、厳重な抗議を申し入れているが、防衛省・自衛隊として、いたずらに事態をエスカレートさせないよう、冷静な対応を続ける」とした。

 また「わが国の領海・領土・領空を守り抜いていく体制はしっかりしていきたい」とし「中国に対しては米国をはじめとする国際社会と連携して、このような緊張を一方的に高めるようなことについては自制していくように、さらに、働きかけを強めていきたい」と語った。

 また、沖縄で強姦・殺害・死体遺棄した元米兵の軍属の男が死体遺棄容疑につづき、殺人容疑で9日、再逮捕されたことについて、中谷防衛大臣は「残忍で凶悪な犯罪で言語道断。犠牲になられた被害者の御葬儀に参列させていただいたけれども、改めて怒りを感じている。二度と、このような事件が起こらないよう、日米間でスピード感を持って(再発防止の体制を)とっていきたい」と強調した。(編集担当:森高龍二)