菅義偉官房長官は14日の記者会見で、安倍晋三総理が参院選に向けた街頭演説で「憲法改正」について言及していないが、憲法改正に必要な衆参での3分の2の議席が確保されれば憲法改正を発議するという考えなら、国民に憲法改正についても問うべきではないかとの記者団の質問に「野党は政策的なすり合わせもしないで、『安倍一強を倒す』ということで、共産党と民進党が中心になって合意してやっておられるが、安全保障も含めて、私たちはしっかりと訴えていきたい」と野党が政策のすり合わせをしていないと強くけん制した。
また菅官房長官は「国民の生命と安全な暮らしを守るにはどうするのかということも争点だろうと思う」としたうえで、安倍総理が遊説先街頭演説で憲法改正に触れないことについては「限られた時間の中で、最も重要なことを主張していくのは当然のことではないか」と意図して憲法改正に触れていないのではない旨を主張した。
また、「憲法改正は自民党の党是として、旗を掲げている。ただ、国民の合意のうえでなければ憲法改正はできない。国会の憲法審査会でそれぞれの政党が憲法に対する自らの考え方を明確に示し、合意できるものから(憲法改正を)進めていきたい」と答えた。
菅官房長官は「憲法審査会の中で、各政党の考えがまとまれば、衆参で3分の2の賛成で、国民のみなさんに国民投票してもらうというのは当然のことではないか。憲法審査会の議論で国民世論が深まっていく事が大事だと総理は言っていると思う」と語った。
また、菅官房長官は「今度の参院選挙の最大争点として国民は何を望んでいるのか、私どもは自公連立政権での安定した基盤の下に、安倍内閣の経済政策を進めていくこと、そのことをしっかりと訴えていきたい」と強調した。(編集担当:森高龍二)