国立西洋美術館の世界遺産登録に総理メッセージ

2016年07月18日 18:09

 安倍晋三総理は国立西洋美術館(東京都台東区上野公園内)が他の6か国16施設とともに「ル・コルビュジエの建築作品」として世界遺産に登録されたことを受け、17日、「世界の宝となった国立西洋美術館をしっかり守って、次世代へ引き継いでいくとともに、世界的な文化や価値観共有の視点から、日本の文化芸術を強く世界に向けて発信していきたい」との総理メッセージを出した。

 総理は「国立西洋美術館は近代建築の巨匠であるル・コルビュジエの設計による東アジアで唯一の建築作品」と、その価値を示し「我が国やフランスなど7か国の国際的な協力により、世界で初めての三大陸にまたがる世界遺産となった」とした。

 そのうえで「現役の美術館として活用しながら保全に取り組んできた関係者の方々、これを支援してこられた地元の皆様に深い敬意を表します」としている。

 ル・コルビュジエ(1887年―1965年)は近代建築の3大巨匠の1人。鉄筋コンクリートの特性を活かし、機能性、合理性に独特なデザインでの造形美を加味。国立西洋美術館では基本設計を行っている。

 国立西洋美術館のHPではル・コルビュジエ建築の特徴として「ピロティー(柱)、骨組みと壁の分離、自由な平面、自由な立面、屋上庭園にある。当美術館の本館はこれらに加え、展示室の中心にスロープで昇っていく渦巻き形の動線に特徴がある」と紹介。国立西洋美術館は通常17時30分に閉館するが、18日は20時(入館は19時30分まで)まで時間延長し開館する。(編集担当:森高龍二)