菅義偉官房長官は25日午後の記者会見で、ASEAN外相会議の共同声明に南シナ海で中国が主張する権利は国際法違反とする国際仲裁裁判所裁定に言及がなく、中国に配慮した共同声明になったことへの受け止めについて記者団に聞かれ「法的外交的プロセスの完全な尊重を伴う形での紛争の平和的な解決へのコミットメントが確認された。また南シナ海での最近および現在進行中の情勢を引き続き深刻に懸念する旨の表明が盛り込まれていたと承知している」と出来る範囲で言及したとの受け止めを示した。
また菅官房長官は「南シナ海の問題は地域の平和と安定に直結し、日本を含む国際社会共通の関心事だ。我が国としては東アジアサミット参加国の外相会議などで海洋における法の支配の重要性、国際法に基づく紛争の平和的解決の重要性をしっかり主張していきたい」とした。
共同声明では南シナ海の航行と上空飛行の自由の重要性の再確認や国際法に則った紛争の平和的解決を追及することなどの再確認が行われた。(編集担当:森高龍二)