麻生太郎副総理兼財務大臣と韓国の柳一鎬(ユ・イルホ)副総理兼企画財政部長官との日韓財務対話が27日、ソウルで行われ、財務対話の継続が両国間の経済・金融協力強化の上で有益であると確認するとともに、2017年は日本で開くことを決めた。
麻生財務大臣は日本の経済状況について「ファンダメンタルズはしっかりしているものの、企業収益と雇用環境の改善に比べ、個人消費は力強さを欠いている」と述べた。
また「この状況を踏まえ、日本政府は消費税率10%への引上げを2019年10月まで延期する決定をした」と説明。
あわせて、2020年度のプライマリーバランス黒字化を達成する目標を堅持していることも強調。日本政府が事業規模ベースで総額28兆1000億円規模の経済対策を決定したことや財政政策・構造政策によって経済再生と財政健全化の双方を同時に実現していく考えなどを紹介した。
日韓両財務相は東アジア地域包括的経済連携や日中韓FTAの交渉進展に向け協働することで合意。また世界の貿易発展に貢献することや保護主義の台頭を抑止し、開かれた市場を維持するための国際的協調を推進することでも合意した。(編集担当:森高龍二)