外務省は2日行われた日ロ首脳会談について「約3時間10分にわたって行った」とし、うち、55分は両首脳のみでの会談だったとした。また12月15日にプーチン大統領を山口県に招待し、首脳会談を行うことで合意したとも発表した。
安倍晋三総理とプーチン大統領との首脳会談はウラジオストクで2日行われ、「11月にペルーのリマで行われるアジア太平洋経済協力首脳会合の際にも首脳会談を行うことで合意した」としている。
両首脳はプーチン大統領の訪日に向けて、平和条約締結交渉を含む政治分野、経済分野などで準備を進めていくことで一致。特に、安倍総理からは「平和条約締結問題についてはソチでの会談を踏まえ、我々首脳同士でしっかりフォローしたい旨が述べられた」という。
また「新しいアプローチに基づく交渉を具体的に進めていく道筋が見えてくるような議論が行われた」と伝えた。
経済分野では特に「世耕経産大臣を『ロシア経済分野協力担当大臣』に指名し、世耕大臣の下に、全ての関係省庁を総理官邸が直轄する体制としたことを説明した」。また外務省は「中小企業交流の拡大、エネルギー協力、極東の産業振興・輸出基地化を始め、今後協力の具体化に向けた議論を深めていくこととなった」としている。
また漁業について、安倍総理が「既存の枠組みの下で持続的な操業ができるよう注意を払ってほしい旨を伝えると、プーチン大統領は『流し網漁の禁止は日本に向けられた措置ではなく、環境保護のためのものである』旨が語られ、大統領は「それ以外の分野で、日本の漁業者がロシアの水域で操業できるよう協力していきたい旨の発言があった」としている。(編集担当:森高龍二)