核兵器小型化、弾頭化実現「否定できない」防相

2016年09月09日 20:01

稲田朋美防衛大臣は9日昼の記者会見で北朝鮮の核兵器の小型化、弾頭化の実現の「可能性は否定できない」と語った。

 稲田大臣は北朝鮮の核実験が5回目となり、核弾頭の小型化等、核開発の進展をどう分析しているのかと記者団に聞かれ「核実験の他にも、あらゆる種類の弾道ミサイルを発射しており、5日には3発同時に、ほぼ同じ場所に、しかも、わが国の排他的経済水域に着水させるなど、脅威は増している。技術も増している」とし「関係情報の収集、事実関係の確認に努めているところで、予断を持ってコメントすることは適当ではない」と把握・分析情報への言及はなかった。

 一方で、稲田大臣は記者団から今回の実験を受けて、弾道ミサイルへの弾頭化が進んだという認識は、と聞かれ「断定的には言えないが、北朝鮮は5回核実験を行っており、核兵器開発についても、技術的な成熟が認められると思う」と語った。

 また「弾道ミサイルに搭載するために小型化、弾頭化を追求していると思う」とし「一般に核兵器を弾道ミサイルに搭載するための小型化には相当の技術力が必要とされているが、米国、ソ連、英国、フランス、中国が、1960年代までにこうした技術力を獲得したと見られること、また、北朝鮮の過去4回の核実験を通じた技術的成熟などを踏まえれば、北朝鮮が核兵器の小型化、弾頭化の実現に至っているという可能性も否定できないのではないかと思う」と答えた。(編集担当:森高龍二)