モバイル機器 所有パターンで最も多いのは「スマートフォン+パソコン」の組み合わせ所有で39%

2016年09月13日 08:55

 GfK ジャパンは、スマートフォンの普及が他機器の利用や需要に与えている影響を把握するため、情報機器の所有者約1200名を対象に機器の利用実態調査を実施した。その結果を基に、機器の組み合わせや連携について発表した。

 まず、スマートフォン、パソコン、タブレットのいずれかの所有者に所有機器の組み合わせについて尋ねた。その結果、複数の情報機器を所有している人は62%に上った。所有パターンで最も多かったのは「スマートフォン+パソコン」の組み合わせ所有で39%を占めた。また、「スマートフォン+パソコン+タブレット」のすべてを所有している人も16%に上った。年代別に見ると、「スマートフォン+パソコン」の所有が最も多かったのは18-29歳で、年代が上がるにつれ割合が低下した。若い年代ほど割合が高いという傾向は「スマートフォンのみ」の所有にも通じた。一方で、「パソコンのみ」の割合は年代が上がるにつれ高くなった。

 次に現在の所有状況に加え、3年後に必要と考える機器について尋ねた。その結果、「スマートフォンのみ」の所有が現在の7%から3%ポイント増え、一方で「パソコンのみ」、「スマートフォン+パソコン」、「パソコン+タブレット」がやや減少した。また、いずれの情報機器も必要ではないと考える人も数パーセント存在した。初めて持つ情報機器がスマートフォンである層が増えていることを勘案すると、スマートフォンへの集約は今後さらに進むとみられるとしている。

 複数の情報機器を所有している人に用途別の機器使用状況を調査したところ、「写真撮影」、「SNS」など即時性が高い作業はスマートフォン、「住所録管理」などの時間を要したり、「ネットバンキング」などのセキュリティーが重要となったりする作業はパソコンが好まれていた。ただし、情報の閲覧・検索に関する項目ではいずれの機器も使用されていた。

 では、スマートフォンとパソコンはどの程度連携されているのか、機器の連携について尋ねた。その結果、9割弱が何らかの連携利用をしていることが明らかになった。詳細をみると、最も多かったのは「Webメールを双方の機器から利用する」で48%、次いで「写真を同期・転送する」(36%)、「パソコンでスマートフォンのバックアップを取る」(29%)となった。また、この状況は使用OSや機器によって違いがあった。Android搭載スマートフォン使用者では、「Webメールを双方の機器から利用する」が過半を超え、他項目より圧倒的に多かった。一方、iOS搭載スマートフォン使用者では「写真を同期・転送する」がトップとなった。さらに「パソコンでスマートフォンのバックアップを取る」、「 Webメールを双方の機器から利用する」も同じぐらい高い割合で行われていた。各社がクラウドサービスを展開し、機器間の互換性も高まっているが、総じてiPhoneユーザーの方が機器連携を盛んに行っている様子がうかがえたとしている。(編集担当:慶尾六郎)