日本経済団体連合会の榊原定征会長は記者会見で、北海道の地道な対露経済協力が両国間の信頼関係構築を後押ししていると評した。
榊原会長は「ウラジオストク等の寒冷地での野菜生産に向け、温室技術の供与などの協力が進められるなど、北海道とロシアの間ではすでに地道な経済協力が進められている」とし「こうした地道な経済協力はロシアでも評価されていると聞く」と語った。
榊原会長は「日露間に平和条約が締結されておらず、これを締結し、領土問題の解決を図ることが大きな課題。安倍晋三総理とプーチン大統領の間で課題解決に向けた気運が醸成されつつあることは喜ばしい」としたうえで「12月のプーチン大統領訪日に当たって、こうした課題が前に進むことを期待している」とした。
また「経済界としても安倍総理が今年5月の首脳会談で提案した8項目の協力プランをしっかり受け止め実現に取り組んでいるが、経済界の包括的な枠組みと北海道が進める地道な経済協力とが相俟って、両国間の信頼関係が深まれば、領土問題解決にもつながることが期待される」と北海道の継続した取り組みに期待を語った。(編集担当:森高龍二)