東京電力は福島第一原発事故当時のすべての記録、資料を公開すべきだ。事故当時、まさに政府の最高責任者であった菅直人元総理が「福島原発事故の教訓を生かすために、東電が隠している全ての記録や資料を公開すべきだ」と13日、情報公開を強く提起した。
東京地裁が福島原発事故での東電経営陣の責任を問う裁判で、政府事故調での経営陣の証言調書を東京地裁が調べるために、政府に調書の提出を求めたと新聞各紙が報道しているのを受けての提起だ。
菅元総理は「すでに政府事故調の調書は本人が了解した調書は全て公開されている。私を含め大半の政治家は了解し、すでに公開されている。東電の故吉田所長の調書も公開されている。にもかかわらず『当時の東電の会長』、『社長』など経営陣は公開を拒否してきた」と提起し「まさに東電の隠ぺい体質がここに象徴的に表れている」と社会的責任からも、公開するよう求めている。
菅元総理は「東電は事故当時のテレビ会議の記録も東電が認めたもの以外は公開していない。初動がどうであったかが分かる事故発生から最初の24時間の記録は今でも非公開だ。会長、社長が不在で、東電も混乱していたと思われるが、混乱した姿を見せたくないために隠しているとしたらとんでもないことだ」と姿勢を改めるよう、求めている。菅元総理の要求は、多くの国民が求める部分でもある。(編集担当:森高龍二)