国家公務員給与・ボーナス 人事院勧告通り実施

2016年10月15日 09:40

 政府は国家公務員給与について14日、人事院勧告通りに給与、ボーナスの引き上げ実施を決めた。これの基づき、菅義理官房長官は談話を発表。「人事院勧告制度を尊重し、国の財政状況、経済社会情勢など国政全般との関連を考慮しつつ、国民の理解を得られる適正な結論を出すべく検討を行った結果」だとした。

 菅官房長官は「給与制度の総合的見直しを着実に推進していく」ことも談話に入れ、地方公務員の給与について「地域民間給与のより的確な反映などの見直しを引き続き推進するよう要請する」とした。

 人事院は8月8日に今年度の国家公務員一般職の給与について月額平均708円、ボーナスを0.1か月分引き上げるよう勧告していた。年収で平均5万円強増える。

 一方、月額1万3000円の配偶者手当は17年度から段階的に減額。18年度に半額とし、課長級は20年度に廃止するよう勧告している。菅官房長官は「配偶者に係る扶養手当の見直し等を行う」ことにも勧告通り実施する考えを示している。

 いずれにしても人事院勧告通り給与・ボーナスの引き上げを実施すれば、財務省や総務省の試算で、国家公務員で550億円、地方公務員で1370億円必要になる。(編集担当:森高龍二)