今週、11月第2週(7~11日)は5日間の取引。11日は「マイナーSQ(オプションSQ)」の清算値算出日で、8日と9日は下落の要注意日「SQ週の火曜、水曜」になる。その8日はいよいよアメリカの大統領選挙の投票日。当選するのは民主党のクリントン氏か? 共和党のトランプ氏か? 連邦議会の下院議員全員と上院議員の約3分の1の改選もある。州知事や州議会議員、市長や町の保安官を改選するところもある「エレクション・デー(選挙の日)」。日本時間で9日午後には大勢が判明する見込みだが、2000年のように接戦だとさらに後にずれ込む。
11月6日にアメリカでサマータイム(夏時間)が終了し、今週はNY証券取引所の取引終了時刻が日本時間で午前5時から午前6時に変わっているので注意。日経平均先物は、午前5時30分の大阪夜間取引よりも午前6時のCMEのほうが取引終了が遅くなる。
世界の主要株式市場の休場日は、11日は1918年の第一次世界大戦の休戦を記念するアメリカの「ベテランズ・デー(復員軍人の日)」。債券市場と為替市場は休場するが、NY証券取引所など株式市場、WTIやCME先物など商品市場は通常通りで短縮取引にもならない。連邦法では休日(バンクホリデー)だが、NY州やイリノイ州の法律では休日ではないため、そうなっている。10月のコロンバス・デー(先住民の日)も同様の扱い。
国内の経済指標、イベントは9日の景気ウォッチャー調査が最大の注目指標。「爆買い」が終焉してもいまだ外国人観光客数は衰え知らずだが、爆買い対応の仮需や臨時雇いなどが消えて街角の不況風が厳しくなったかどうか、確認できる。
7日には9月の毎月勤労統計調査、9月20~21日に開催された日銀金融政策決定会合の議事要旨が発表される。長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)、ETF買入枠の6兆円への拡大など、金融政策の変更が行われた回。8日には9月の景気動向指数速報値、9日には9月の国際収支、10月の景気ウォッチャー調査、10日には9月の機械受注統計(10~12月の見通し)、10月のマネーストック、東京都心部オフィス空室率、工作機械受注、日銀の企業物価指数が、それぞれ発表される。
10日に10月31日、11月1日に開催された日銀金融政策決定会合の「主な意見」が公表される。反対したのは木内委員と佐藤委員。「反逆のカリスマ」はもうすでに「たった一人の反乱」ではなくなっている。同じ10日にはエルニーニョ予報も発表される。暖冬だと景気にはマイナス。10~12日にインドのモディ首相が来日する。11日は「マイナーSQ(オプションSQ)」の清算値算出日で、10月の国内企業物価指数、9月の第三次産業活動指数が発表される。
主要銘柄の4~9月期の決算発表はそろそろ終盤。東証の推奨期限は来週15日。
7日は帝人、小野薬品、王子HD、LIXILG、USS、日本製粉、グリコ、DOWA、ディスコ、椿本チエイン、ブラザー工業、浜松ホトニクス、いすゞ自動車、第一興商、島津製作所、ヤマハ、群馬銀行、三菱地所、東京建物、ヤマダ電機、ソフトバンクG、GMO、住友ゴム、日産、スクリーン、パイロット、静岡銀行、ホシザキなど。
8日はデンカ、鹿島、大林組、清水建設、三越伊勢丹HD、東レ、クラレ、三菱ケミカルHD、JXHD、味の素、ゼンショーHD、三菱UFJリース、博報堂DY、日本新薬、三井金属、SMC、クボタ、トヨタ、カルソニックカンセイ、ニコン、バンダイナムコHD、名鉄、ダイキン工業、スクエニHDなど。
9日は日揮、スルガ銀行、大和ハウス工業、ミクシィ、明治HD、マクドナルド、すかいらーく、コロプラ、ツムラ、資生堂、ブリヂストン、三菱マテリアル、ニッパツ、シスメックス、NOK、クレディセゾン、千葉銀行、京急、西武HD、セコム、日本ペイントHD、東急不動産HD、カネカなど。
10日は雪印メグミルク、日清食品HD、千代田化工建設、東洋紡、アマダHD、ニプロ、AOKIHD、東急、近鉄GHD、長谷工、SUMCO、ネクソン、エア・ウォーター、テルモ、沢井製薬、関西ペイント、リゾートトラスト、トレンドマイクロ、楽天、タカラバイオ、昭和シェル石油、太平洋セメント、荏原、大日本印刷、ふくおかFG、日テレHD、サンドラッグ、宝HD、リクルートHDなど。
11日は大塚HD、阪和興業、大成建設、ヤクルト本社、伊予銀行、国際帝石、熊谷組、前田道路、五洋建設、テンプHD、コカ・コーラEJ、マツモトキヨシ、大王製紙、東燃ゼネラル石油、東洋ゴム工業、住友金属鉱山、シチズン、凸版印刷、りそなHD、山口FG、イオンFS、T&DHD、三井不動産、NTT、飯田GHD、コンコルディア、青山商事、ロート、東芝など。
新規IPOは今週はなし。次回は来週18日に1件ある。
海外の経済指標、イベントは、大統領選挙以外では8日の中国の貿易収支が重要。
7日にはユーロ圏財務相会合が開かれる。アメリカの9月の消費者信用残高、10月の労働市場情勢指数(LMCI)が発表される。7~18日にモロッコのマラケシュで、第22回「国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP22)」、第1回パリ協定特別作業部会第1回会合の再開会合(APA1-2)が開催される。日本は期限の10月19日までにパリ協定を批准できなかったので、今回のCOP22では議決権のないオブザーバー参加。発言力が低下するのはやむを得ない。
8日には中国10月の貿易収支が発表される。言わずと知れたアメリカの大統領選挙の投票日。EU財務相理事会が開かれる。9日には中国の10月消費者物価(CPI)、生産者物価(PPI)、ブラジルの10月の消費者物価指数(CPI)、10日にはアメリカの10月の財政収支、9月の卸売在庫、卸売売上高、11日にはアメリカの11月のミシガン大学消費者景況感指数(消費者態度指数)が、それぞれ発表される。
11日は中国の「独身の日」。ネットショッピングが盛り上がり、アリババなどは稼ぎ時でその売上の伸びが注目される。9日にタイ、10日にニュージーランド、11日に韓国で政策金利が発表される。