今週、10月第3週(10~14日)は、10日の月曜日が「体育の日」の祝日で休場するため4日間の取引。14日は「マイナーSQ」の日なので、いきなり11日、12日は「SQ週の火曜日、水曜日の鬼門」。13日にノーベル文学賞が例年より1週遅れで発表される。村上春樹氏の受賞なるか?
世界の主要株式市場の休場日は、10日にカナダ、香港、台湾が休場。この日はアメリカでは「先住民の日」または「コロンバス・デー」で債券、為替市場が休場するが、株式市場、商品市場は通常通り。11、12日にインドのムンバイ市場が休場する。
国内の経済指標、イベントは、11日の景気ウォッチャー調査、13日の東京都心部オフィス空室率が重要。
11日には8月の国際収支、9月の企業倒産件数、「街角景気」こと景気ウォッチャー調査、12日には8月の機械受注、9月の工作機械受注、13日には9月の東京都心部オフィス空室率、8月の第三次産業活動指数、「生活意識に関するアンケート」の結果、14日には9月のマネーストック、9月の国内企業物価指数が、それぞれ発表される。
11日に榊原経団連会長の記者会見がある。エルニーニョ監視速報が発表される。暖冬予報だと衣料品小売にはマイナスになる。12日に日銀の原田審議委員が長野県松本市で講演し、その後で記者会見を行う。13日にソニーの新型ゲーム機「PlayStation VR」が発売される。VR(バーチャル・リアリティ)システム搭載。14日は日経平均ミニ先物とオプション取引が清算値を算出する「マイナーSQ(オプションSQ)」の日。
主要銘柄の決算発表は、小売業の3~8月期中間期決算の発表が終盤を迎え、コンビニ、専門店、食品スーパーの大手が並ぶ。
11日はジェイコムHD、薬王堂、久光製薬、竹内製作所、コーナン商事、ヨンドシーHD、ユニー・ファミリーマートHD、ライフコーポレーション、リンガーハット、イズミ、プレナスなど。12日はエスフーズ、ディップ、ローソン、ニッケ、コスモス薬品、コメダ、USEN、ベル24HD、津田駒工業、サイゼリヤなど。
13日はビックカメラ、トレジャーファクトリー、クリエイトレストランHD、千代インテグラ、松屋、近鉄百貨店、リーバイス、ファーストリテイリングなど。14日はウエストHD、いちご、アークス、キャンドゥ、ヴィレッジヴァンガード、大黒天物産、ジェイアイエヌ、ドトール日レスHD、レナウン、古野電気、アデランス、松竹など。
新規IPOは今週は1件。12日にKHネオケム<4189>が東証1部に直接、新規上場する。東京が本社で溶剤、可塑剤原料、冷凍機油原料など各種化学品の製造・販売を行っている。公開価格は1380円で公募価格の下限1330円に近い。KHとは協和発酵(現・協和発酵キリン<4151>)のことで、2011年に日本産業パートナーズの支援を受け、協和発酵の子会社の協和発酵ケミカルとケイジェイHDが合併して発足した。連結売上高1034億円の大型上場だが「投資ファンドの出口戦略」という投資家に敬遠される要素を帯びているためか公開価格は抑えられた。はたして「東証1部直接上場の初値の成績は悪い」というアノマリーをくつがえし、25日上場のJR九州<9142>につなげるか?
海外の経済指標、イベントは、11日のドイツのZEW景況感指数、13日の中国の貿易収支、14日のアメリカの小売売上高あたりが重要になる。
10日にはインドの8月の鉱工業生産指数。ユーロ圏財務相会合がルクセンブルクで開かれる。ノーベル経済学賞が発表される。11日にはドイツの10月のZEW景況感指数、アメリカの9月の労働市場情勢指数(LMCI)。EU財務相理事会がルクセンブルクで開かれる。12日にはユーロ圏の8月の鉱工業生産指数。9月20、21日開催のFOMCの議事録が発表される。13日には中国の9月の貿易収支、インドの9月の消費者物価指数(CPI)、アメリカの9月の輸入物価指数、財政収支。BOE(イングランド銀行)の金融政策委員会が開かれ、政策金利が発表される。韓国も政策金利を発表。ノーベル文学賞が発表される。例年よりも1週間遅れの意味は?
14日には中国の9月の消費者物価指数(CPI)、9月の生産者物価指数(PPI)、アメリカの9月の小売売上高、生産者物価指数(PPI)、8月の企業在庫、10月のミシガン大学消費者信頼感指数。イエレンFRB議長がボストン連銀で講演する。14~15日にペルーの首都リマでAPEC財務相会合が開かれる。15~16日にインドのゴアでBRICS首脳会議が開かれる。
アメリカの主要企業の決算発表は7~9月期の金融大手の発表が始まる。NYダウにとっては波乱要素。11日にアルコア、12日にCSX、ウェルズ・ファーゴ、ブラックロック、13日にプログレッシブ・コープ、リニアテクノロジー、ウィン・リゾーツ、14日にJPモルガン・チェース、シティグループ、PNCファイナンシャルサービシズ・グループが発表する予定。
前週末7日の終値は16860.09円だった。そのテクニカル・ポジションを確認すると、移動平均線は4つとも終値より下だった。5日線は16782円で78円下、25日線は16746円で114円下、200日線は16712円で148円下、75日線は16428円で432円下。夏は〃地上〃をはるか下に眺めながら〃宇宙空間〃でひとり我が道を往く日々だった200日線は前週、5日線にも25日線にもあっさり追い越された。そのはるか下に75日線がある。
日足一目均衡表の「雲」は7日時点で15903~16525円。75日移動平均線を包み込んでいる。7日終値は雲の上限から335円も上にある。今週は4日間とも上限も下限も固定で、16010~16638円。上限が113円も上がるので、前週は3日のザラ場にタッチしただけだった雲に再びタッチしてしまう可能性は決して小さくない。雲の上限は来週20日には16808円まで上昇し、その後は下がっていく。10月末には雲の上限と下限が接近するものの「ねじれ」は起こらない見通し。
ボリンジャーバンドでは、7日終値は25日線-1σ(16549円)と+1σ(16942円)の間のニュートラル・ゾーンにある。ゾーンの上半分に位置するが上限に近いわけではなく、上にも下にも動きやすいポジション。ちなみに+2σは17138円で、-2σは「雲」の中の16353円にある。