日本ロボット工業会の発表によれば、会員33社における7―9月期の産業用ロボット出荷実績は、前年同期比6.9%増の3万7680台で13四半期連続のプラス成長となった。今年1―3月期の実績を超え過去最高記録を更新したとのこと。
日本ロボット工業会の発表によれば、会員33社における7―9月期の産業用ロボット出荷実績は、前年同期比6.9%増の3万7680台で13四半期連続のプラス成長。今年1―3月期の実績を超え過去最高記録を更新したとのこと。総出荷額についても同4.2%増の1401億円と2四半期ぶりにプラスに転じた。
国内出荷台数は同14.5%増の9290台で12四半期連続のプラス成長。自動車産業向け(同29.0%増、3572台)、電機機械産業向け(同20.5%増、2724台)などが好調だった。国内出荷額では同15.5%増の433億円となり12四半期連続のプラス成長となった。輸出では同4.6%増の2万8390台で13四半期連続のプラス成長となったものの、溶接用が4四半期連続のマイナス成長(同18.7%減、7088台)。堅調な米国、中国向けに対し、欧州向けが半減した。電子部品実装用に関しても、中国向けでは前年同期を上回ったが欧米向けでは低迷。6四半期連続のマイナス成長(同6.7%減、2149台)。昨年まで好調だった欧州向けの減速が目立った。輸出額では同0.2%減の968億円で2四半期連続のマイナス成長となっている。
受注台数では、同15.1%の3万7120台となり、4四半期連続でプラス成長。受注額は同10.2%増の1416億円と3四半期ぶりにプラスに転じた。生産台数は同11.3%増の3万8639台となり、13四半期連続でプラス成長。四半期ベースでは過去最高実績となった。生産額では、同5.2%増の1407 億円となり2四半期ぶりにプラスに転じている。
IoT(モノのインターネット)技術や人とロボットの協調の拡大に際しての産業ロボットへの関心が高まり、自動車や家電メーカーから半導体の需要が拡大している。国内での需要増のみならず、米国の製造業回帰による伸びや中国でのインダストリー4.0促進のための高い自動化投資意欲などから海外需要が拡大。これらを受けてロボット業界の好調が続いている。業界大手の安川電機が18年度のロボット事業の売上高を、15年度比10.3%増を掲げるほか、川崎重工業では約100億円を投じ、半導体製造ロボの生産能力を1.6倍に引き上げる計画。自動車産業を中心に国内外でインダストリー4.0の加速が進むことから、今後も継続的なロボット需要の拡大が期待される。(編集担当:久保田雄城)