社民党の又市征治幹事長は南スーダンPKO活動にあたる自衛隊に駆けつけ警護など新任務を付与することに「自衛隊の海外での武力行使、つまり海外派兵に本格的に踏み込むもので、新任務の付与は断固認められない」との談話を16日までに発表した。
そのうえで「自衛隊員が他国民を殺すことも、殺されることもあってはならない。死者が出てからでは遅い。直ちにPKOへの参加を中断し、要員を撤収させるべきである」とし「平和憲法を持つ日本が行うべきは、内戦終結のための外交努力と、戦火や暴力、飢えなどに苦しむ住民への緊急支援であり、非軍事の日本の国際貢献のあり方を国会で真剣に議論すべきである」としている。
又市幹事長は「新任務を想定する南スーダンは事実上の内戦状態で、首都ジュバでは、7月、陸上自衛隊の宿営地に近いビルで2日間にわたる大統領派と反政府勢力との銃撃戦が発生し270人以上が死亡したが、この戦闘ではPKO部隊に対する攻撃も発生し、中国のPKO隊員と国連職員が死亡している。10月中旬にはジュバから約600キロ離れた北部マラカル周辺で、反政府勢力が政府軍の施設を襲撃し、双方の兵士60人近くが死亡した。現地の情勢は予断を許さず、再び全面的な内戦に突入する懸念も拭えない」と指摘。
また「現地で活動するNGOからも、『ひとたび撃ってしまったら自衛隊、PKOそのもの、日本人に対する反感が一気に高まる』など、危惧する声が上がっている」と提起した。(編集担当:森高龍二)