「メイド・イン・ジャパン」スマホの底力、ソニーの新機種は2強への挑戦状

2013年02月12日 11:51

188 週末記事(Xperia)_e

NTTドコモ春モデルスマホの中でも大本命として注目されている、ソニーのAndroid4.1搭載スマートフォン「Xperia Z SO-02E」。

  NTTドコモ<9437>が発表した春モデルの中でも大本命として注目されていた、ソニーのAndroid4.1搭載スマートフォン「Xperia Z SO-02E」が、いよいよ9日発売された。ドコモショップや大手家電量販店のドコモコーナーには、3連休の初日ということもあって、話題のスマートフォン目当てに多くの人が押し寄せていた。

  ソニー<6758>が満を持して発売する「Xperia Z SO-02E」は、フルHDの5インチディスプレイ(1920×1080ドット)と1.5GHzクアッドコアCPUを搭載。タッチセンサー部とガラス部を一体化することで、薄型化とタッチに対する精度の向上を図ったディスプレイは、映像をフレーム単位で分析してコントラストや彩度などを補正する「モバイルブラビアエンジン2」を搭載しているため、高精細の写真や動画を表示できるのが最大の特徴とされている。

  しかし、ソニー製スマホの大きな魅力といえば、その優れたセンサー開発技術から生まれる卓越したカメラ機能にあるだろう。「Xperia Z SO-02E」に内蔵された1310万画素カメラでは、同社の最新裏面照射型CMOSセンサーである「Exmor RS for mobile」を世界で初めて採用。この新たに開発されたCMOSイメージセンサーでは、信号処理回路のチップ上に画素を重ね合わせる最新技術「積層型構造」を採用し、従来の機種に比べ、さらなる高画質化・ハイスペック化を実現している。

  さらに、今回の新製品が発売前から注目されていたもう一つの原因は、ソニーならでは洗練されたデザインにあるようだ。2010年に誕生して以来、世界中で評価されているXperiaのデザインだが、今回もその世界観を崩さないような配慮が随所に施されている。光沢のあるガラス素材を採用した背面のデザインを採用し、ディスプレイの大型化にも関わらず、フラットなフォルムにし約7.9mmまで薄型化していることで、実際に手に持った時の感触は想像していたよりも薄くて軽いという印象だった。フレーム構成、ボタンの配置などにもこだわりを感じることができ、シンプルながら究極の機能美を醸し出しているあたりは、所有欲を十分に満たしてくれるものになりそうだ。

  昨年は、アップルのiPhone5やサムスンのGALAXYシリーズの勢いに押され、絶対的劣勢の立場だった「Made in Japan」のスマートフォン。昨年末にシャープ<6753>が発売したIGZO搭載スマホが予想以上にヒットし、日本メーカーも逆襲の兆しを見せ始めているが、世界的にみると、スマートフォン市場の6割近くを占めているサムスンやアップルといった2大勢力には大きく水をあけられているのが現状だ。スマホ分野でも世界シェアで2強に次ぐ存在となったソニーが、今回自信を持って市場に投入した「Xperia Z SO-02E」は、サムスンやアップルへの挑戦状になると同時に、iPhone5の影響でユーザー流出になかなか歯止めをかけることができなかったドコモの救世主になり得るのか、今後の市場動向が気になるところだ。(編集担当:北尾準)