繰り返される北朝鮮の核・弾道ミサイル実験を背景に、日韓両国政府が軍事機密情報の共有の必要を認識するなか、実務者レベルで協議されてきた日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)が23日、ソウルで締結されることになった。
聯合ニュースが22日午後、「GSOMIAは22日に閣議承認され、朴槿恵(パク・クネ)大統領が承認した」と報じた。韓国国防部が「23日午前10時、ソウルの国防部庁舎で韓民求(ハン・ミング)国防部長官と長嶺安政駐韓日本大使が署名を交わすと明らかにした」と伝えた。
また、協定内容について「GSOMIAは国家間での軍事情報の共有を目的に締結される協定で、情報の伝達、保管、破棄、複製、公開などに関する手順を規定している」と概要を紹介。
聯合ニュースは「日増しに高まる北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対する両国の対応能力がより一層強化されることになる」と両国にとって、意義のある協定となると伝えた。
特に、両国の強みについて、日本については「情報収集用偵察衛星5基(予備1基含む)を保有し、北朝鮮の核・ミサイル施設の写真・映像情報収集能力を持っている」また「日本が保有する海上哨戒機は77機と韓国(16機)より、はるかに多い」と評価。韓国については「通信傍受による諜報やヒューミント(人的情報)の収集能力に優れている」としている。
また「両国の軍事協力は、米国が主導する北東アジア地域における米韓日3カ国の軍事力強化にもつながる」と伝えた。(編集担当:森高龍二)