ディスカウントストア大手のドン・キホーテ<7532>が11月25日に鳥取県南吉方に「ドン・キホーテ鳥取本店」をオープンさせる。今回の出店でドン・キホーテは本州全都府県に出店し、全国では高知県と徳島県のみが未出店となる。鳥取本店では約6万種類の商品を取り扱い、海外観光客向けに免税品などのサービスも行う。売上目標額は年間25億円としている。
ドン・キホーテは27期連続で増収増益を実現。2016年6月期の連結決算では売上高7595億円で、前期比11%増。営業利益も431億円で、こちらも前期比で10%増加。営業利益、経常利益、当期純利益とも過去最高を更新するという快進撃を続けている。海外を含む年間集客は3億人を突破している。
ドン・キホーテの強みといえばやはり豊富な品ぞろえだろう。食用品から日常品、家電、アパレル、そしてブランド品に至るまで、ありとあらゆるものが揃っており、しかも低価格。店舗ごとにマーケティングを行い、取り扱う商品もその地域の特性に合わせたものとなっている。各店舗が顧客のニーズに応え、柔軟に商材を決めることで、消費者の心理を掴むことに成功してきた。
また外国人観光客からも支持されている。主要店舗では中国元、台湾ドル、韓国ウォン、タイ・バーツ、米国ドル、ユーロの各外貨に対応。前述のとおり免税品も取り扱う。沖縄の国際通り店、東京の銀座本店、福岡の中洲店では免税品の売上が30%、大阪の道頓堀御堂筋店に至っては57%と、売上の半分以上が外国人によるものだ。特に化粧品、雑貨の人気が高いという。
豊富な品ぞろえとお値打ち感、店舗ごとに異なる柔軟な販売戦略と、外国人観光客への対応によって消費者の心を掴み、快進撃を続けるドン・キホーテ。もはや日本のディスカウントストアと言えばドン・キホーテというくらいのブランドイメージを勝ち取っている。20年には500店舗、売上高1兆円を目指しているという。今後も続くであろう快進撃に注目したい。(編集担当:久保田雄城)