日本経済団体連合会の榊原定征会長は春季労使交渉について、7日までに「来年1月の経営労働政策特別委員会報告の公表に向けて、先日の働き方改革実現会議での安倍晋三総理からの要請(少なくとも前年水準並みの賃金引上げ、4年連続のベアの実施、期待物価上昇率を勘案した議論など)も踏まえながら、会長・副会長の間で自由に議論を行い、来年の春季労使交渉での経営側のスタンスについて方向性を共有した」と語った。
榊原会長は「経済の好循環を回していくためには来年も賃金引き上げのモメンタムを継続していく必要がある」としたうえで「2016年と同様、年収ベースでの賃金引上げに向け、各種手当てや働き方改革への対応など総合的に処遇を改善していくことが重要」とベアにこだわらず、年収全体での賃金上昇を目指す考えを示した。
また、榊原会長は「賃金改定は個別企業の労使の話し合いを通じて決まるもの」とも語り「具体的な水準は各社ごとの状況による。あくまで業績や生産性などを踏まえた判断によって決定されるもの」と強調した。(編集担当:森高龍二)