野田佳彦前総理(民進党幹事長)は12日の記者会見で、15、16日に予定されている日露首脳会談について「何らかの前進があることを期待したい」と述べた。そのうえで「留保しなければいけないのは、大事な原則は守った上で協議するということ」と語った。
野田前総理は「領土問題については北方4島の帰属問題を確認した上で、平和条約締結という前提があり、この鉄則は守るべきだと思う」とした。また共同経済活動についても「法の下に基づくわれわれの立場、主権をベースに置いた議論にするということ」とした。
野田前総理は「北方領土にミサイルが配備されていることには厳しく抗議するべきではないか。それをされたまま資金協力だけをやるということは、形態は脅されて金を出している姿に見えないか。基本を押さえたうえで交渉してほしい」と求めた。
また、南スーダンPKO活動での派遣隊に駆けつけ警護などを12日から行うになったことについては「安全確保の措置が十分に講じられていないなかで極めて憂慮すべき事態ではないかと心配している。米軍等では、負傷したときには10分以内に処置方針を決めることが大事であるとか、1時間以内にはきちんとその処置をする、そのための医療用キット等を持たせ、特に命だけではなく目や手足を守るための対策なども学習して対応する。そういう医療体制の整備が十分にできていない、安全確保措置が十分取られていないなかで駆けつけ警護という新たな任務を行わせることには極めて危険性が高いのではないか」と憂慮。民進党が提案している自衛隊救急救命法案の成立を急ぐよう、与党に働きかけていく考えを示した。(編集担当:森高龍二)