元島民の手紙をプーチン大統領が会談の場で読む

2016年12月16日 13:10

 安倍晋三総理は15日、ロシアのプーチン大統領と総理地元の山口県長門市で約3時間にわたって会談。その後、記者会見で、安倍総理は「地元の皆様が温かく迎えていただいた結果、大変いい雰囲気の中で首脳会談を行うことができた」と感謝したあと「少人数の会談においては二国間の問題、あるいは国際的な課題について話し合った」とした。

安倍総理は「国際的な課題についてロシアが建設的な役割を果たしていくことの重要性、あるいはまた、日本とロシアが共に取り組んでいくことによって様々な問題を解決していくことができるということについて会談を行った」と語った。また、プーチン大統領との2人だけの会談では「平和条約の問題を中心に議論をした」と語った。

 安倍総理は「元島民の皆さんの故郷への自由訪問、そして、四島における日露両国の特別な制度の下での共同経済活動、そして、平和条約の問題について、率直かつ非常に突っ込んだ議論を行うことができた」とし「2人だけの会談においては、先般、お目にかかった元島民の皆様からお預かりした手紙をお渡しした。ロシア語で書かれていた手紙は、その場でプーチン大統領は読んでおられた」と披歴。

 安倍総理は「元島民の皆さんの平均年齢は81歳になる。正に時間がないという気持ちの元島民の皆様のお気持ちをしっかりと胸に刻んで会談を行った」と会談での思いを伝えた。安倍総理は東京に場所を移し、16日も議論を深めるとした。(編集担当:森高龍二)