トランプ次期大統領に「ツイート攻撃」されたトヨタは、円高もあり終日マイナス圏に沈み1.69%安。トヨタ自体に何の落ち度もなく、まるで工場に宇宙から隕石が落ちてきたような災難だった。一方、12月にトランプタワーで会見しトランプ氏の歓心を買った孫正義CEO率いるソフトバンクG<9984>は2.58%高で昨年来高値更新。こういう殿様は扱いにくい。就任後が思いやられる。
前日発表の12月の国内ユニクロ既存店売上高速報値は-5.0%と悪化。寒波が来るのは早かったが、年末にかけて暖冬気味になったため「ヒートテック」など冬物の売れ足が鈍った。ファーストリテイリング<9983>は大幅安でジリジリ値を下げ、100円を超えるマイナス寄与度で前日に続き日経平均の足を引っ張り、終値は6.74%安。「ロボットタクシー」でのZMPとの自動運転関連の業務提携を解消したDeNA<2432>は4.09%高。これが12月のZMPの新規IPOドタキャンの背景か? DeNAが改めて業務提携を結んだ日産は、メキシコで年間100万台以上生産しているためか2.21%安だった。
日経平均終値は66.36円安の19454.33円、TOPIX終値は-2.36の1553.32。売買高は18億株、売買代金は2兆3537億円。値上がり銘柄数は1008で値下がり銘柄数864よりも多かった。プラスは14業種で、その上位はサービス、パルプ・紙、陸運、情報・通信、食料品、水産・農林など。マイナスは19業種で、その下位は鉄鋼、非鉄金属、輸送用機器、鉱業、保険、銀行など。上海総合指数は0.35%安だった。
今週の星取は1勝2敗。前週末12月30日の終値19114.37円から339.96円上昇して今週の取引を終えた。大発会の479円高の貯金が大いに効いて、年末年始をはさんで2週間ぶりのプラスになった。営業日は3日だけだったが、中東とヨーロッパの接点のトルコでテロが起き、日本の株式市場は為替の円高に対するもろさを露呈し、新興国ターゲットの発言ならぬ「ツイート」のトランプ・リスクが飛び火するなど、2017年に懸念されているもろもろのリスクの縮図のようだった。(編集担当:寺尾淳)