少女像問題 竹島にも飛び火 必要な大人の対応

2017年01月18日 08:33

 慰安婦を象徴する少女像の問題が日韓両国ともに「固有の領土」としている『竹島』(韓国は独島と呼ぶ)問題にも飛び火した。両国ともに、相手国の対応に「受け入れられない」と抗議しあう状況になっている。

 韓国・聯合ニュースは16日の報道で「韓国・京畿道(キョンギド)議会の団体『独島愛・国土愛の会』が16日、独島と議会に旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する『平和の少女像』を建設するため、議会のロビーに募金箱を設置した。年末までに7000万ウォン(約670万円)を集めることが目標」と報じた。

 岸田文雄外務大臣は17日の記者会見で、この動きに対する受け止めを記者団に聞かれ「竹島はそもそも国際法上も歴史的にも我が国固有の領土である」と語るとともに「これが我が国の立場。この立場に照らしても受け入れられない。これが我が国の立場」と答えた。

 すると今度は、聯合ニュースによると、韓国外交部の趙俊赫(チョ・ジュンヒョク)報道官が17日の定例会見で「岸田外相が日本の領土と主張したことに『日本政府がまた不当な主張をしたことに慨嘆せざるを得ない』として、『日本政府は明白なわが固有の領土である独島に対する無駄な主張を直ちにやめるよう求める』と述べた」と報じた。「在韓日本大使館の総括公使を呼び、強い抗議の意を伝えた」としている。日韓関係悪化につながりかねない問題だけに、1昨年12月の両国政府の慰安婦に関する最終的・不可逆的解決での合意とその精神に照らし、両国政府と両国国民に、未来志向の構築に向けた冷静な大人の対応が求められている。(編集担当:森高龍二)