日本共産党の穀田恵二国対委員長は7日、緊急記者会見し、政府が今国会で創設をめざす「テロ等準備罪」の審議を巡り、金田勝年法務大臣が国会での審議について「成案を得て国会に提出後、所管の法務委員会において、しっかり議論を重ねていくべきものと考える」などと、予算委員会での議論を回避することを示唆する文書を放送記者クラブの記者らに渡したことについて、同日の衆院予算委員会で、この文書を撤回したと語るとともに謝罪したが、「国会審議に対する認識が欠如しており、大臣の資格が問われる問題だ。このような大臣のもとで共謀罪法案を提出すなど到底許されない」と強く非難した。
そのうえで、穀田国対委員長は「野党間で協議し、金田法相の辞任を求める方向」で進めていく考えを示した。
7日の衆院予算員会で同党の宮本岳志議員が、天下り問題質疑冒頭に取り上げ「予算委員会はそれこそ基本的な政策判断について政府の見解、姿勢をただす場であり、具体的な法律論でも、国民の生活と権利に重大な関わりをもつあらゆることを議論する場だ。法案が出てくるまで審議するなと言わんばかりで、国会審議のあり方への介入だ」と指摘し「法務大臣としての資質が問われる重大問題で、このような大臣のもとで『共謀罪』法案を提出することなど到底許されない」と重大問題だと指摘していた。
また社民党の福島みずほ副党首はツイッターで「2000年調印されたパレルモ条約(国際組織犯罪防止条約)はテロ対策とは関係がない。マフィア対策である。この10年間の議論を全く知らない、また中身について説明できない金田法務大臣は大問題」とテロ等準備罪を議論するうえで、担当大臣としての資質、見識を問題視した。(編集担当:森高龍二)