日本共産党は25日付けの党機関紙「赤旗」で「安倍晋三政権が保育所や幼稚園でも『国旗』「『国歌』に『親しむ』ようにすることを盛り込んだ指針案をまとめたことに驚きが広がっている」とし「保育園・幼稚園への強制をやめるよう」主張した。
主張では「1999年の国旗国歌法制定の際に国民世論は二分し、政府は『義務付けは行わない』『無理強いして斉唱させれば内心の自由に関わる』と繰り返し答弁した。ところが自民党政権は約束をふみにじり小中高校での強制をエスカレートさせた。安倍政権は一昨年大学への押し付けをはじめ、今回ついに幼児にまで広げようとしている」と提起した。
また、君が代の歌詞について「(いわば)天皇の世の中が未来永劫(えいごう)続きますように、というもので、主権在民という国のあり方に真っ向から反する内容」と国論を二分した際に君が代の歌詞が現行憲法に沿うものかどうかで反対する声の多かった議論を取り上げた。
そのうえで「歌詞の意味もわからない子に『わらべうた』のように『君が代』を歌わせる。幼児には『国』とは何かも理解できない。幼い子どもたちに国家権力が『君が代・日の丸』への“愛着”をすり込むのは、憲法19条『思想良心の自由』に反し、幼児の心を都合よく操作することになりかねません。幼児期にそうしたことを繰り返せば、主体的な子どもを育てるという点でも大きな問題」と、今回の文科、厚労両省が出した「指針案」に問題があるとしている。また、「君が代・日の丸」押し付けは偏狭な「愛国主義」を助長する点でも重大と指摘した。(編集担当:森高龍二)