電池が不要なLEDランタン 災害時の活躍に期待

2017年03月19日 12:10

画・電池か_不要なLEDランタン 災害時の活躍に期待

地震大国日本。いつどこで地震が起きてもおかしくない。東日本大震災では電池不足が深刻な問題となった。日立マクセルが製造している「MIZUSION」は塩水だけでLEDが発光するランタン。電源が不要な光源を確保できる。

 未曾有の大災害、東日本大震災が発生してから今年で6年。家族をなくした方、未だ仮設住宅での生活を余儀なくされている被災者も多く、被災地の方々は傷が癒えない日々を送っている。被災地でなくてもあの時津波で街が飲み込まれる光景が鮮明に記憶にある方も多いだろう。

 その後も熊本地震が起き、今日も東海・東南海地震の発生も懸念されている。地震大国日本ではいつどこで地震が起きてもおかしくない。防災意識が高まり、非常食や最低限の生活物資を準備している方も多いだろう。

 東日本大震災のときにはインフラがすべて止まり、食料や生活物資が圧倒的に不足した。中でも電池の不足は深刻な問題となっていた。停電が続く中で、携帯にラジオ、懐中電灯と、乾電池が必要になる場面は多くある。非常用に電池を確保しておくことはもちろん、電源を必要としないものを用意しておくのも良いかもしれない。

 日立マクセル?6810?は電池が不要なLEDランタン「MIZUSION(ミズシオン)」を開発。水と塩を使って約80時間の連続点灯を可能としている。本体にマグネシウム合金でできたパワーバーが組み込まれており、これが陰極(-極)、空気が陽極(+極)、塩水が電解液となり、LEDが発光する仕組みだ。

 照度は0m地点で2000ルクス、1m地点で10ルクスだ。10ルクスはロウソクの炎を20cm離れたところから見た程度の明るさなので、ロウソクよりも明るい光源が得られる。

 災害時はもちろん、電池が不要でエコなので、普段からキャンプや釣りなどのアウトドアにも使える。80時間も保てば実用性も十分そうだ。

 光源に電池が不要となれば、携帯やラジオなど、他のものに貴重な電池を充てることができる。いつ発生するかわからない地震に備えて、防災用としてMIZUSIONを防災グッズに追加しても良いかもしれない。(編集担当:久保田雄城)