韓国・聯合ニュースは19日、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が「原発政策を全面的に再検討し、原発中心の発電政策をやめ、『脱核時代』に進む」と表明。「準備中の新規原発の建設計画を全面的に白紙に戻す」としたほか「原発の設計寿命も延長しない」ことを明らかにしたと伝えた。
さらに文大統領が東京電力福島第一原発事故に触れ「福島原発事故は原発が安全でも、安価でも、エコでもないことを明確に見せた」と語ったことを伝えるとともに「もはや韓国が地震の安全地帯ではないことを認めなければならない」と指摘した、としている。
文大統領は「脱原発は逆らえない時代の流れで、数万年、この地で生きていく子孫のため、今から始めなければならない」と訴えた、としており、日本の脱原発運動にも一石を投じるものになりそうだ。
聯合ニュースは、文大統領が同日、1978年に運転を開始した韓国最初の商用原発、古里原発1号機(釜山市)の運転停止宣言式に出席して、この考えを明らかにしたとしている。
聯合ニュースは「文大統領は、再生可能エネルギーや液化天然ガス(LNG)発電、太陽光、海上風力などの代替エネルギー産業を積極的に育成する方針を示した」としている。(編集担当:森高龍二)