都議選 自民大敗 民進・社民も課題浮き彫り

2017年07月03日 11:26

 学校法人森友学園への国有地払い下げでの8億円の値引き問題や学校法人加計学園の大学への獣医学部新設を巡る疑惑、さらにテロ等準備罪(共謀罪)創設に伴う強行採決など、国民の疑惑への解明や法案の慎重審議の求めに応じず、強引に政権・国会運営を行っている政府と自民党にどのような反応を示すのかでも注目された2日の東京都議会選挙は自民党の歴史的敗北として現れた。自民は告示前の57議席から23議席にまで議席を減らした。

 都議会議員選挙の結果はその後の直近の国政選挙には同様の傾向がみられることから、安倍内閣の求心力に大きな影響を与えそうだ。安倍晋三総理の内閣改造時期が早くなる可能性もある。

 都議選では小池百合子知事が代表をつとめる都民ファーストの会が127議席のうち55議席を獲得。公明は告示前より1議席増やし23議席、日本共産党は2議席増やし19議席、維新は1議席を守った。東京・生活者ネットワークは2議席減らし1議席になった。

 今回選挙では自民党の大敗が際立ったが、一方で、党勢回復を図る民進党も2議席減らし5議席にとどまり、基盤の弱さに課題を残した。社民党も都議会での議席回復がならなかった。社民党は2001年の都議会選挙で議席をなくして以来、確保できないままになっている。都議選は各党の課題も浮き彫りにした格好。都議選投票率は51.28%と前回選挙に比べ7.78ポイント上昇していた。(編集担当:森高龍二)