加計疑惑払拭へ「石破4条件クリアを証明せよ」

2017年07月29日 10:46

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文部科学大臣は審議会からの答申を受け、設置認可が妥当との答申であれば、認可判断時には必ず、4条件をクリアしていることを文科省のHPで資料を添え、公表してほしい

 学校法人加計学園(岡山市)の獣医学部新設に「加計学園ありき」で国家戦略特区制度が利用された疑惑が払拭されないまま、8月3日、担当大臣の首が挿げ替えられそうだ。

 一方、文部科学大臣の諮問機関・大学設置・学校法人審議会は現在、獣医学部新設について、設置認可審査を進めており、8月下旬にも結論が公表される見通しと言われている。野党が憲法に基づき求めている臨時国会が召集されるまでに加計学園獣医学部新設認可の是非が出ることになりそう。

 仮に、来年4月設置認可に対し、審議会が見送った場合は別として、設置認可を是とする答申をした場合には、その根拠については相当に「客観的資料」を明示し、国民が納得できるものでなければ不信感は一層高まる。

 「客観的資料」とは、2015年に閣議決定した、そして安倍内閣が遵守しなければならない「獣医学部新設の4条件」。これをクリアしていることを、1つ1つの条件について、HPなどで公表することだ。

 当時の担当大臣だった石破茂氏が分かり易く4条件をブログで紹介している。それは、(1)感染症対策や生物化学兵器に対する対応などの「新たなニーズ」が明らかであること。(2)それが現在存在する国公立・私立の獣医学部や獣医学科では対応が困難であること。(3)特区として開設を希望し、提案する主体が「このようにして従来の獣医学科とは異なる教育を行う」というカリキュラム内容やそれを行うに相応しい教授陣などの陣容を具体的に示すこと。(4)現在不足が深刻化している牛や馬、豚などの「産業用動物」の治療に従事する獣医の供給の改善に資すること。

 至って、分かり易い。加計学園理事長の加計孝太郎氏が安倍総理の腹心の友であろうと、加計学園の運営するこども園の名誉園長に安倍昭恵総理夫人が就いていようと、この4条件をクリアしていることが証明されれば、国民の多くは、不透明な部分は解消されないにしろ、納得はするだろう。

 文部科学大臣は審議会からの答申を受け、設置認可が妥当との答申であれば、認可判断時には必ず、4条件をクリアしていることを文科省のHPで資料を添え、公表してほしい。疑惑を払拭して頂くには、やはり、これしかなく、公表しなければ疑惑は払拭されない。安倍政権への不信感を増幅することになることは確かだ。(編集担当:森高龍二)