アウディ、日本仕様車すべてにデイタイム・ランニングライト標準装備

2017年08月12日 07:51

Audi Q2

アウディ・ジャパンは、8月以降に出荷モデルから、デイタイム・ランニングライト(DRL)をアウディ全車に標準装備すると発表した。まず、写真のAudi Q2から

 アウディ・ジャパンは、8月以降に出荷モデルから、デイタイム・ランニングライト(DRL)をアウディ全車に標準装備すると発表した。全モデルに標準装備するのは、日本においてアウディが初となる。

 アウディは長年にわたって、自動車の照明技術の革新に取り組んできました。近年ではLEDヘッドライトに続き、マトリクスLEDヘッドライト、さらにレーザービームヘッドライト、OLEDなど、多彩で革新的なライティング技術を実用化し、業界をリードしてきた。

 自動車用DRLは、1970年代から自車の被視認性を高めて交通事故防止に繋がるとして世界中で研究が始まり、1977年に義務化したスウェーデンやフィンランドなどスカンジナビア諸国から世界に広がった。自動車ではないが日本でも早くから実施されており、東海道新幹線は1964年の開業から実施してきた経緯がある。また、国内でも1998年にバイクは保安基準で義務化されている。

 現在、多くの国でDRL使用が義務付けられ、ドイツを含めEU各国では2011年2月からすべての新型車に取り付けが義務化されている。
 義務化以降、バッテリーへの負荷を低減させるために、LED常時点灯ライトの装着が主流で、テールランプやナンバー灯などは点灯しない。装着位置はヘッドライト・ユニットに内蔵のものもあれば、フロントグリルやフロントバンパー内などに独立して装着されているクルマもある。点灯のタイミングは、イグニッションオン、エンジン始動と同時というのが一般的だ。アウディもEU件を中心にDRLに関して既に長年の実績がある。

 日本では2016年10月、国土交通省が国連欧州経済委員会(UNECE)の自動車基準調和世界フォーラム(WP29)で新たな国際基準が採択されたことを受け、車両保安基準を一部改正したことでDRLに関する基準を新設、DRLの装着を正式に認めた。

 また、2020年4月施行の新基準、オートライト搭載義務化において、走行中に一定の暗さになった場合、自動でライトが強制的に点灯し、ドライバーの意思で手動消灯することを不可としている。

 この新基準に先駆け、アウディ・ジャパンはDRLを標準装備化する事で対応するというわけだ。

 アウディのDRLは、イグニッションをオンにすると自動的に点灯。昼間もヘッドライトを点灯することで、日中や薄暮時の歩行者や対向車への被視認性を向上させ、安全な通行に役立てていく考えだ。また、アウディのDRLにはLEDを採用することで消費電力を抑えており、常時点灯であっても燃費に影響はないとしている。8月よりデリバリーされるモデルからDRLを標準搭載し、まずはAudi Q2から導入を始めた。(編集担当:吉田恒)