小野寺五典防衛大臣は25日の記者会見で、さきに憲法解釈の変更により実現させた安保法制に関連し「平和安全法制に限って言えば、この整備によって自衛隊の任務が変わったということはない」とし「この平和安全法制の整備に対応して、防衛計画の大綱を修正する必要があるとは考えていない」と記者団の質問に答えた。
記者団が「国家安全保障戦略と現行の防衛大綱に、集団的自衛権の行使等、安全保障関連法の記述がないが、見直さないということについてはどうか」と訊ねたのに答えた。
そのうえで小野寺防衛大臣は「防衛計画の大綱については安全保障環境の変化に対応して、在るべき防衛力の姿はどういうものなのかという観点から、見直しについては不断の検討を行っていくことが必要だと考えている」と述べた。
また、日韓秘密軍事情報保護協定(日韓GSOMIA)について、日本も韓国も終了の意思を示さなかったことから、自動継続が決まったことの受け止めについて、小野田防衛大臣は「協定を終了させる意思の通告期限が90日前になっており、その日は昨日だった。昨日までに韓国側から『協定を終結させる意思』通告はなかったと承知している」と述べた。
そのうえで「日本側も協定を終了させる意思はないので、日韓GSOMIAは継続されるものと理解している」とし「今の北朝鮮情勢あるいは東アジア全体の安全保障環境を考えると、日米韓3カ国の連携は大変重要と思っている。日韓防衛当局の様々な協力はこれからも重要と思っており、関係のさらなる強化に努めていきたい」とした。(編集担当:森高龍二)