パーソナルキャリアの運営する求人情報・転職サイト「DODA(デューダ)」は2017年8月、「仕事満足度ランキング2017」を発表した。本調査では、ビジネスパーソン15,000人を対象に、現在就いている職種に対する満足度を「総合」「仕事内容」「給与・待遇」「労働時間(残業・休日など)」「職場環境(社風・周囲の社員など)」の5つの指標別に点数化、その結果をまとめたものだ。
仕事満足度ランキングの各指標の平均点をみてみると、「労働時間」に対する満足度が最も高く、反対に「給与・待遇」に対する満足度が最も低いという結果となった。プレミアムフライデーなど、すぐに効果が実感できる施策などの好影響とは裏腹に、抜本的な改革や調整が必要で比較的時間のかかる給与、待遇改善への不満が感じられた。
今回調査を行った対象は全110職種19業種と多岐にわたったが、「総合」の満足度平均点を基にランキングにしてみると、上位20職種のうち、9つが企画・管理系職種となり、「希望通りの仕事ができている」「やりたかった職種に就けているから」などの意見があった。総合の満足度上位の職種は、1位が「融資審査・契約審査(金融系専門職)」、2位が「MR(営業)」、3位が「人事(企画・管理)」という結果となった。
企画・管理系職種は、組織の要であり縁の下の力持ちなどともいわれ、他部署との折衝力、議事運営力、コミュニケーション能力、仕事のマネジメント能力など、一般的なビジネススキルについて広汎かつ、平均して人並み以上の知識が求められる分、やりがいが実感できる職種であるともいえる。基本的なビジネススキルの延長線上にある分、仕事内容に対する希望と現実のギャップも少なく、満足度が高い結果につながっていると考えられる。一方で、19業種の中で総合の満足度が高いのは、1位が「コンサルティング業界」、2位が「エネルギー業界」、3位が「メディカル業界」という結果となった。
職種・業種ともに、ランキング上位については、総じて給与水準が高く、それに加えて充分な社会貢献、ワークライフバランスの普及など職業人としての意識の高さが総合的な満足度の高さにつながっているようだ。本調査では、5つの指標の中で「労働時間」に対する満足度の平均点が67.4点と最も高い結果となり、「フレックス、有給などをきちんと取るルールがある」「時間単位の有給取得などを積極的に採用している」などメリハリのある労働スタイルを選択できるという選択肢の広さもストレスフルで大きな魅力の一つなのかもしれない。 (編集担当:久保田雄城)