アホウドリのヒナ15羽を聟(むこ)島に移送

2012年02月15日 11:00

 小笠原群島聟(むこ)島に14日、アホウドリのヒナ15羽が伊豆諸島鳥島から移送された。ヒナが巣立つ5月下旬まで(財)山階鳥類研究所の研究員が人工飼育し、育ちを確認することにしている。

 これはアホウドリの新繁殖地づくりに取り組んでいる山階鳥類研究所が環境省や米国魚類野生生物局などの支援を得て、5年前から取り組んでいるもの。

この日は同研究所の研究員らが鳥島で移送するヒナ15羽を捕獲し、ヘリで移送。聟島の予定地で解放した。

 アホウドリは国の天然記念物で国内希少野生動植物に指定されている。繁殖地は伊豆諸島鳥島と尖閣諸島のみといわれており、聟島を新たな繁殖地にしようと取り組まれてきた。
ヒナは巣立つと北太平洋のベーリング海やアラスカ沿岸、アメリカ西海岸まで渡っていくと見られており、過去に聟島を巣立ったヒナが聟島に7羽帰還していることが確認されている。(編集担当:福角忠夫)