軍事同盟に線引き、自衛隊の朝鮮半島入りを懸念

2017年11月06日 06:17

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が9月の日米韓首脳会談で「米国は韓国の同盟だが、日本は同盟ではない」と明言したと青瓦台(大統領府)関係者が5日、聯合ニュースに明らかにした、と聯合ニュースが同日伝えた。また文大統領の発言に、トランプ米大統領は「理解する」と答えたという、と伝えている。

 文大統領が明確な線引きを行った背景について、聯合ニュースは「日米韓3カ国の安全保障の協力が、軍事同盟に発展することは受け入れられないとの立場を強調するためとみられる」としている。

 実際に軍事同盟の関係になれば合同軍事演習で日本の自衛隊が韓国の領海、領空に入ることになる。これに対して「韓国の国民感情的に受け入れるのは難しい上、朝鮮半島で有事が発生した場合に、自衛隊が朝鮮半島入りする根拠となる点も懸念される」と指摘する。

 聯合ニュースは「青瓦台関係者は『国民感情から日本との関係は制限的な協力関係にならざるを得ない。軍事同盟にまで発展すれば国民が受け入れられない』と強調した」としている。日韓関係においては慰安婦問題や竹島(韓国では独島)を巡る領土問題、日本海(韓国では東海)を巡る呼称問題など課題が残された状態になっている。(編集担当:森高龍二)