安保法制前の均衡の日米同盟に戻す必要がある

2017年11月07日 06:41

 民進党の小西洋之参院議員は米・トランプ大統領が、北朝鮮が日本列島上空を通過する弾道ミサイルを発射した際、破壊措置をとらなかったことに「迎撃すべきだった」と東南アジア諸国の複数の首脳に語っていたことが複数の外交筋の話から分かったと共同通信が伝えたことを受け、6日までに、日米関係について「安保法制前の均衡の日米同盟に戻す必要がある」と提起した。

 小西議員は「こうした米国大統領の下の米軍と自衛隊が一体化することこそ、日本国民にとって『米国の戦争に巻き込まれる』という、この上ない危険を生じている」と警鐘を鳴らした。そのうえで「安保法制前の均衡の日米同盟に戻す必要がある」とした。

 小西議員は「在日米軍基地を提供し、米軍人家族を自衛隊が守るのだから米軍一体化まではできない、そもそも憲法で禁止されていると堂々と主張すればいい」と日本の憲法に基づく立ち位置を明確にして、対応するよう求めている。

 北朝鮮が8月から9月に日本列島はるか上空を通過する弾道ミサイルを発射したが、北海道上空では高度550キロから700キロの宇宙空間を飛んでおり、日本の領空(上空約100キロ以内)圏内ではない。

 さらに、撃ち落とせば日本が先制攻撃してきたとされることは明白で、トランプ大統領の発言は日本の立場を理解した発言とは思えない。日米首脳会談が6日に予定されているが、米国に迎合でなく、安全保障では特に主体的な立場での外交が求められるといえよう。(編集担当:森高龍二)