野田佳彦元総理は教育無償化議論の本質は「憲法論ではなく財源論だ」と財源ねん出を議論することこそ必要な議論だとブログ発信した。
この中で「子どもの6人に1人が貧困状態にある中、貧困による教育格差の解消は、まさに喫緊の課題」とし、旧民主党政権時代の2010年度から開始した『高校授業料無償化』について「公立高校生の授業料(原則として年11万8800円)を国が負担し、私立高校生にも原則同額が支給された。経費は年4000億円で財源確保は私が担当した」と書いている。
その際「当時は自民党などから、理念なき選挙目当てのバラマキ政策だと、厳しく批判された。しかし、経済的な理由での高校中退者は2009年度の1647人から11年度には945人に激減し、その後も年々大きく減少した」と貧困を理由とした高校中退者が減少していった効果があった、としている。
野田元総理は「教育無償化の意義は広く世の中に浸透してきた。先の総選挙においても、自民党も含め多くの政党が政権公約に掲げるようになった。中には憲法改正項目として挙げる政党まで出てきた」としたうえで「無償化議論の本質は憲法論ではなく財源論。負担問題に蓋をした公約は単なるスローガンにすぎない。(さきの)高校授業料無償化財源では16~18歳までの特定扶養親族に対する扶養控除の上乗せ部分(25万円)を廃止することで確保した」と優遇税制の縮減等、財源ねん出の負担をどこに求めていくのか、現実的な捻出議論に入っていく必要を提起している。(編集担当:森高龍二)