佐藤正久外務副大臣が副大臣就任決意表明に「事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に努め、もって国民の負託に応える決意であります」と5日の参院外交防衛委員会で自衛隊員の「服務の宣誓」を引用したことに、佐藤副大臣は7日の同委員会で「職務を全うするという基本姿勢を述べたもので、誤解を招いたとすれば大変遺憾」と陳謝した。
民進党の小西洋之議員は7日の同委員会で「憲法の文民条項の趣旨に反する。副大臣を罷免すべき」と求めた。河野太郎外務大臣は「基本姿勢を全体としてのべたもの」と副大臣を擁護した。
佐藤副大臣はツイッターではこの件に触れていない。一方で、この発言を行った同日に「今朝、靖国神社に参拝し、職務精励を誓ってきた」と書き込んでいた。
小西議員は「佐藤副大臣は武人である自衛隊員『服務の本旨』を用いて決意表明した。『服務の宣誓』は自衛隊法で隊員の『服務の本旨』と定められ、いわば『武人の証』である。その引用を佐藤氏は『外務副大臣の基本姿勢を述べたもの』と答弁した。憲法66条の文民条項に違反し、外務省設置法に違反する暴挙」とツイッターで指摘。
また「憲法の文民条項の下で、なぜ許され得るのか。戦前の武断政治の再来そのものだ」と深刻な問題だと提起。同時に「安倍政治の本質は法の支配に代わる阿呆の支配。論理も合理も一切なく、おぞましい情念のみ」と酷評した。(編集担当:森高龍二)