マーシュは「お金と仮想通貨に関するアンケート調査」の結果を公表、支払い手段は現金が97.4%、カード類83.1%、モバイル端末15.3%。仮想通貨の認知率、詳しく知っている8.0%、なんとなく知っている40.0%。
マーシュ(マーケティングリサーチ業)は11月30日、「お金と仮想通貨に関するアンケート調査」を実施し、その結果を公表した。(この調査は本年の9月下旬から10月上旬に同社が運営するサイトのモニター会員である全国の20代から50代の男女800人を対象として実施されたものである。)
調査結果によれば、普段の買い物での支払い方法として「使うことができる支払い方法」は、「現金」と答えた者が99.3%、「カード類(クレジット/デビット/プリペイドカード、電子マネー等)」が89.4%、「モバイル端末(支払い機能付き携帯電話やスマートフォン)」が24.6%であった。「実際に使っている支払い方法」については、「現金」97.4%、「カード類」83.1%、「モバイル端末」が15.3%と、両者とも「現金」と「カード類」がほとんどを占めている。併用も含めた利用方法では「現金のみ」が16.4%で、「現金とカード類」が66.1%と最も多く、「現金とカード類とモバイル端末」は14.5%で、この3つで97%を占める。
理想的な支払い方法については、「すべて現金」が18.3%で、「現金がメインで、ものによってはカードやモバイルで支払う」が39.8%で、両者を合わせると58.1%で「現金をメイン」が多数派を占めている。その他「カードやモバイル端末がメインで、ものによっては現金」が33.8%、「すべてカードやモバイル端末」が8.3%のみとなっており「現金」への指向性が高いと言える。
仮想通貨に関しては「詳しく知っている」が8.0%、「なんとなく知っている」40.0%で両者を合計すると48.0%で、「言葉だけを聞いたことがある」は35.5%、「知らない」16.5%となっており、「言葉だけ」を含めた認知率は64.5%であり、決して高いとは言えない。
「仮想通貨の保有・使用について興味があるか」という質問に対しては、「ある」が9.6%で、「ややある」23.2%、両者を合計すると32.8%で、「あまりない」、「ない」の合計は45.5%で「興味がない」者のほうが「興味がある」ものを上回っている。また、「すでに保有し使っている」はわずか1.6%にとどまっている。
本調査からは日本では未だ「現金志向」が強く「非現金通貨」への興味は低い状況にあると言える。しかし、これは未だ日本において「非現金通貨」の利用の利便性が低く、環境・システムが十分整っていないためであるとも考えられる。今後の動向が注目される。(編集担当:久保田雄城)