政府が北朝鮮の弾道ミサイル対策として陸上配備型弾道ミサイル迎撃システム「イージスアショア」2基の導入を閣議決定したことに、立憲民主党の福山哲郎幹事長は21日までに「緊迫する北朝鮮情勢やわが国の安全保障環境の極めて厳しいことを考えれば、必要な防衛力の整備について否定するものではない」としながらも「われわれとしては予算審議の中で、しっかり議論し、政府に説明を求めていきたい」と費用対効果も含め、説明を求めていく考えを示した。
福山幹事長は「イージスアショアの配備が5年先ということも聞いている。また2基で2000億円以上かかるので、費用対効果の問題、喫緊の北朝鮮情勢に対応できるわけではないなど、全体の防衛予算の中で、どのような装備が現状適切で、先々何が必要なのか、費用対効果はどうか、予算審議の中でしっかり議論し、政府に説明を求めていきたい」とした。
日本共産党は機関紙で「ミサイル防衛のやみくもな強化は、際限のない軍拡につながる極めて危険な道。北朝鮮の核・ミサイル開発は決して容認できないが、解決方法は外交的手段しかない」と呼びかけている。
特に、ミサイル防衛の限界を口実に「敵基地攻撃能力保有の動きが強まっている」と警鐘を鳴らしている。例示として「防衛省は今月、来年度予算案に敵基地攻撃が可能な巡航ミサイルの導入費を要求している。今後のミサイル防衛強化、敵基地攻撃能力の保有には兆単位の軍事費増が必要とされる」とし「北朝鮮問題の平和的解決、国民生活圧迫の大軍拡中止を求める声を大きく上げることが必要」と軍拡に走るより、平和的解決への努力を強く求めている。(編集担当:森高龍二)