ドコモ、通信機能を持つ「ドライブレコーダー」で、保守管理など情報提供開始

2018年01月28日 14:46

Docomo Drivers_Support

パイオニアとドコモが共同開発した通信型ドライブレコーダー「TMX‐DM02A」、端末価格は3万5000円/1台。月額利用料300円/1台だ

 1月17日から東京ビッグサイトで「オートモーティブ・ワールド2018」が開催された。その「コネクテッドカーEXPO」で、NTTドコモが、月額300円で車両の保守管理やドライバーとのコミュニケーション機能を提供するドライブレコーダーの法人向けサービス「ドコモ・ドライバーズサポート」提供開始と全般システムを展示紹介した。

 ドコモは、マイカーリースやレンタカー事業者などの車両管理を行なう法人企業向けに、専用のLET通信機能搭載型ドライブレコーダーを車両に設置することで車両の状態の確認だけではなく、事故や盗難時に必要な情報を管理会社へリアルタイムに通知、および車両へメッセージ送信が可能なサービス「ドコモ・ドライバーズサポート」を2018年2月1日から提供開始するとした。

 こうした施策は、クルマを所有するから“シェアする”あるいは“借りる”への消費者のTrendが背景にある。その一方で、マイカーリースやレンタカー事業者は、保有台数の増加により車両管理業務の負担が課題となっています。今回発表した「ドコモ・ドライバーズサポート」は、これらの管理会社に向けて提供するシステムで、専用の通信型ドライブレコーダーを設置することで利用できる。

 システムは、車両の現在位置、走行距離の確認のほか、あらかじめ登録したエリアを車両が通過したタイミングに通知する機能、車両にテキストで「法定点検のための」メッセージを送信する機能、「危険やクルマの異常を感じたドライバー」がドライブレコーダーのボタンを長押しすることで映像を保存して管理会社へ通知する機能、「衝突事故などで強い衝撃を受ける」と前後10秒間の映像を管理会社へ送信する機能など、ドコモの通信技術を活用することでリアルタイムに管理会社へ通知する6つの機能を提供する。

 そのほか、一般的なドライブレコーダーの常時録画やカメラを用いたレーン片寄りや車間距離を検知し、音とイラストでドライバーに知らせる運転支援機能、急ハンドル、急発信、急ブレーキなどの危険挙動を検知し、音とイラストでドライバーに知らせる安全支援機能などが備わる。

 これまでマイカーリース事業者は、長期間利用する顧客向けに、法定点検のための車両の入庫依頼をハガキなどの連絡で行なってきたが、システムの「メッセージ送信」機能で連絡し、ユーザーが開封したかどうかの確認もできる。

 また、レンタカー事業者であるなら、営業所付近などのあらかじめ登録したエリアを車両が通過したタイミングで管理会社へ通知する「エリア通知」により、レンタカー返却のタイミングを事前に把握ができ、業務の効率化が可能となる。

 専用の通信型ドライブレコーダー「TMX‐DM02A」は、パイオニアとドコモが共同開発。広角フロントカメラで映像を記録し、2インチ液晶ディスプレーでテキスト受信ができる。ドライブレコーダー端末の価格は、3万5000円/1台。(編集担当:吉田恒)