(妻は)金額等の交渉に一切関与していない 総理

2018年02月02日 08:01

日本共産党の辰巳孝太郎議員は1日の参院予算委員会で、安倍昭恵総理夫人が森友学園への国有地売却に関与していたのではないかとみられる疑惑について、独自に入手した音声データをもとに追及。国有地売却交渉過程で2016年3月16日に近畿財務局と協議した際、森友学園前理事長の籠池泰典氏が前日(3月15日)に財務省理財局担当者と面会し「われわれが財務省から出たとたん、安倍夫人から電話がありましてね。『どうなりました?頑張ってください』と言っていた」との発言なども踏まえ、やはり昭恵夫人が値引きに影響を与えたのではないか、3月15日に昭恵夫人は電話したのか、と安倍晋三総理に質した。

 安倍総理は「今まで申し上げた通り、売買について(妻は)金額等の交渉に一切関与していない」と述べた。

 また3月15日の電話に関しても「籠池さんの発言ですよね。籠池さんは安倍晋三記念小学校として申請したと堂々と発言しているが、実際は開成小学校だった。おそらくご本人が考えられた名前でしょう。それなのに何故、安倍晋三記念小学校というのか。元本のコピーも置いていないということはあり得ないと思う」と発言内容の信憑性に疑問符を付けた。

 辰巳議員が「昭恵夫人は3月15日に電話したのか」と質したのには「電話したのか、ということは事前通告して頂かなければいけませんよ。そんなもの(質問)は。普通、常識じゃないですか。真面目に審議したいのであれば、事前通告してください」と気色ばんだ。

 これに、辰巳議員は「総理が答えられないなら、昭恵氏を国会に呼ぶしかない」と切り返した。安倍総理は「事前通告頂ければ、確認とるのは簡単じゃないですか。意図的に事前通告しなかったのですか」と逆提起。「質問を事前通告頂ければちゃんと答えます」と答弁した。

 一方、太田充財務相理財局長は森友学園との交渉経緯を記録した内部文書について、1月に開示したもの以外にも存在することを認め「開示情報や不開示情報(不開示とすべき情報)を確認している」とした。確認作業が終わり次第、開示情報は開示する方針を示した。

 日本共産党の志位和夫委員長は「昭恵夫人の関与疑惑が深刻になった。国会招致がどうしても必要だ」とツイッターに書き込んだ。(編集担当:森高龍二)