健康機器のフジ医療器が「第5回、睡眠に関する調査」を実施。「睡眠への不満がある」92.6%、うち4人に1人「寝ても疲れがとれない」。原因は「ストレス」52.8%。 快眠の工夫の1位は「入浴」31.4%。
睡眠の質は労働生産性に強く影響する。米ペンシルベニア大学とワシントン大学の協同研究によれば、普段8時間の睡眠をとる健康的な男女48人を集めて「8時間睡眠グループ」と「6時間睡眠グループ」に分け2週間実験を行い、その後に認知機能や運動能力を計った結果、「6時間睡眠を続けたグループ」は「2日連続で徹夜をしたときと同じ状態になる」という結果になった。睡眠の質の低下は疲労を蓄積させ組織の生産性を慢性的に低下させることにもつながる。
フジ医療器(健康機器メーカー)は昨年末に20歳以上の男女4303名を対象に「第5回 睡眠に関する調査」を実施し、5日その結果を公表した。調査結果によれば、「睡眠に対して不満があるか」と尋ねたところ、92.6%が「不満がある」と回答している。「不満がある」との回答の割合は第1回目(2011年)の調査から毎回90%を超える結果になっている。
「ある」と回答した者に対して、「睡眠に関して最も不満に感じることは何か」と尋ねたところ、「寝ても疲れがとれない」が19.3%で最も多く、次いで「何度か目が覚める」が15.0%、「朝すっきりと起きられない」が11.1%、「なかなか寝付けない」10.8%という順になった。
年代別に見ると「疲れがとれない」と「朝すっきり起きられない」は若い世代ほど多く、「目が覚める」は年代が上がるほど多くなっているという傾向が見られる。「寝付けない」は20代、30代で多くなっている。
平日の平均睡眠時間の実態は、「6時間」が36.1%で最も多く、「6時間以下」は60%に達する。理想の睡眠時間は51.1%が「8時間」と回答しており、多くの者が睡眠不足を感じていると言えよう。「不満の原因」については、「ストレス」が52.8%で最も多く、次いで「手足の冷え」24.7%、「体調不良」20.0%と続く。
「快眠のために工夫していること」を尋ねたところ、「入浴」が31.4%で最も多く、次いで「あたたかい飲み物」が19.1%、「何もしていない」18.7%が多くなっている。男女別に見ると、手足の冷えで悩む人が多い女性では、「入浴」や「あたたかい飲み物」が多く、男性では「何もしていない」と「飲酒」の回答が多くなっており男女間で差が見られた。
実際効果が得られた方法としては「快適な掛布団・毛布」22.8%、「快適な寝間着」20.7%、「快適な敷布団・ベッド」18.6%などが高くなっており、快適な睡眠環境を整えることが重要なようだ。(編集担当:久保田雄城)