日本経済団体連合会など経済団体が働いた時間でなく成果で評価したいとして、制度創設を強く望む「高度プロフェッショナル制度」創設を含む働き方改革関連法案を自民党の厚生労働部会などが30日までに了承した。
高度プロフェッショナル制度は高収入の一部の専門職について労働時間規制から除外するというもので、過労死や残業代ゼロ制度と懸念や反対の声が強い。ただ政府は4月に法案を提出する構え。
高度プロフェッショナル制度については、年収1075万円以上の一部専門職に取り入れるとしているが、経団連が過去に年収400万円以上での適用を目指した経緯があり、「小さく(制度を)生んで、大きく育てればいい」との考えから、制度創設後に、省令変更で適用対象を拡大する可能性も否定できない。制度創設にはこうした可能性を否定するための担保が求められそうだ。
一方、法案には時間外労働に上限を設け、すべての事業所に労働時間を客観的に把握することを義務付ける方針のほか、同一労働・同一賃金へ正社員と非正規社員との不合理な待遇差を禁止する規定も盛り込んでいる。(編集担当:森高龍二)