小野寺五典防衛大臣は京都大学が軍事研究は行わないと発表したことに「学術界における議論について防衛省としてコメントすることは特にない」とした。
一方で「わが国の高い技術力は防衛力の基盤だ。安全保障環境が厳しさを増す中、安全保障に関わる技術の優位性を維持・向上していくことについては国民の命と平和な暮らしを守るために必要と思っている」と間接的ながら大学での軍事研究は必要との認識を示した。
小野寺大臣は「技術革新の急速な進展は防衛技術と民生技術のボーダレス化をもたらしている」とし「防衛技術にも応用可能な先進的な民生技術、デュアル・ユース技術を積極的に活用することが重要と思っている」と述べた。
また「例えばインターネット、あるいは様々な、今私たちが日頃の生活で活用している技術は防衛分野技術からスピンオフしたものもかなりあると承知している」と語り、防衛技術の研究成果は日常生活を便利にすることにも応用されている旨、強調した。
元防衛政務官の佐藤正久外務副大臣は「軍民科学技術の境目はどんどんなくなっているのに、佐藤としては残念だ」とツイッターに書き込んだ。(編集担当:森高龍二)