森友学園への国有地を巡る問題で安倍昭恵総理夫人付き秘書の谷査恵子氏が財務省に問い合わせを行った案件について、安倍晋三総理は、谷氏は制度について問い合わせただけだと強調していたが、内容は「値下げの要望」だった。18日の参院決算委員会で明らかになった。
日本共産党の辰巳孝太郎議員が、谷氏が財務省に問い合わせ、近畿財務局が航空局に情報提供し、航空局が残した記録を独自に入手し、これをもとに質問した。
資料は2015年11月12日、近畿財務局統括国有財産管理室三好上席管理官を確認先としており、11月11日に谷氏から財務省本省に問い合わせがあり、12日に回答したもの。谷氏は介護施設に対する賃料引き下げ優遇措置を小学校に適用できないのか。貸付料の減免や土壌汚染対策工事中の免除等はできないのかなどを問い合わせしていた。
石井啓一国土交通大臣は「通告がなかったので、手元に資料がない」などとして答弁を回避。近畿財務局から航空局に情報提供した事実があるか、との問いに、麻生太郎財務大臣も「事前通告がなかった」として、答弁を回避した。
辰巳議員が入手した記録には「安倍総理夫人は森友学園が開校を計画している『瑞穂の國記念小学院』の名誉校長に就任しています」との記載もあった。(編集担当:森高龍二)