菅義偉官房長官は2日午後の記者会見で、米国NBCテレビが、北朝鮮が複数の秘密施設で核兵器製造の原料の濃縮ウランを増産している旨の報道をしていることへの受け止めを記者団に聞かれ「北朝鮮の核開発には重大な関心を持って情報収集、分析に努めている。個別のことについてコメントは控える」とした。
そのうえで菅官房長官は「我が国としては米朝首脳会談で発出された共同声明で確認された通り、朝鮮半島の完全な非核化に向けた北朝鮮のコミットメントを含む両国首脳の合意が完全かつ迅速に履行されることを期待している」と述べた。
また「北朝鮮の非核化に向けた具体的な行動を引き出すべく、米国はじめ関係各国としっかり連携し対応していきたい」とした。
一方、南北首脳会談の合意を受け黄海(中国大陸と朝鮮半島の間にある海)上での北朝鮮艦艇と韓国艦艇間のホットラインが10年ぶりに1日から再開されたことが韓国国防部の発表で分かった。聯合ニュースが2日までに伝えた。「海上での偶発的衝突の防止に役立つ」。
聯合ニュースによると国防部の話として「1日午前9時に北朝鮮に近い黄海の延坪島(ヨンピョンとう)付近で韓国海軍の警備艇が国際的な通信システムを使って北朝鮮の警備艇を呼び出すと、すぐに応答があった」という。(編集担当:森高龍二)